弧状列島はもともとは [列島・孤島・火山]

陸の縁辺部に大洋側に向かって凸状の弧をなして並ぶ島々をさし、島弧ともいう。

また形状が花綵に似ていることから花綵列島ともいう。アリューシャン列島、千島列島、琉球列島などが典型的な例である。

しばしば弧状列島には、琉球列島のように、大洋側に火山のない外弧、大陸側に火山のある内弧という二重弧の形状を呈するものもある。

弧状列島は元来、このような島の配列形態について与えられた名称であるが、次のような重要な地球科学的特徴をもっている。

(1)弧状列島の大洋側には、列島と平行して海溝が存在する。

大陸側にはしばしば縁海が存在する。

(2)弧状列島に沿っては、活発な火山活動がある。

(3)弧状列島周辺では地震活動が盛んであり、震源は海溝から大陸側に向かってしだいに深くなる。

(4)海溝に沿っては、大きな負の重力異常がある。

(5)地球内部から流出する地殻熱流量は、海溝部で小さく、縁海で大きい。

これらの特徴は、弧状列島周辺で地球内部エネルギーが、地球表面に激しい起伏をつくる運動や、火山活動、地震活動、熱となって集中的に放出されていることを示している。

そこで、弧状列島を、島の配列形態にこだわらず、地球内部エネルギーが現在、大量かつ集中的に放出する活動的な場として位置づけ直そうとする試みがある。

その場合の指標として、最深が6000メートルを超える海溝を有すること、活火山が存在すること、70キロメートルより深い所での地震があること、の三つを用いるのが一般的である。

このようにして定義された弧状列島は世界中で12あるが、これらが構造上活動的な弧状列島である。

この12のなかには、アンデス山脈のように縁海を有しない大陸縁弧も含められている。

地中海のエーゲ弧のように、指標の一つである海溝を欠きながらも活動的な場合は、準弧状列島とよぶことがある。
update:2010年01月31日